目八譜抄略

図譜(Icon)

昭和同定録(黒田)

同定
31. 黒碪
 棗実形。肌青黒淡色にして、青黒色横文三條あり。首尾唇白色、腹鈍白色にして青色斑文あり。鋸歯少し。稀品なり。
 
ナツメモドキ 摩耗したナツメモドキの亜成貝
希少種だったようだ。
32. 一文字
 桃子形。肌蒼青色、背の正中に朱黒淡色の幅広き横文一條あり、頭に小渦あり。殻は薄い。
 
3〜4型:ハナマルユキ、ヒメホシダカラ(?)の半成貝 ハナマルユキ、コモンダカラ、ハツユキダカラ又はオミナエシダカラの未成貝、亜成貝。上図は不鮮。
33. 紫碪
 棗実形。背淡紫色にして正中鈍紫色横文二筋、首鼻の辺一横文あり、唇より鋸歯淡丹色、腹白色にして淡紫色を帯びる。子安貝に属す。
現行と同じであるから茲では略する。 スソムラサキダカラ、エダカラの亜成貝
昭和同定録の「現行と同じ」とはどういう意味か?
ムラサキキヌタと呼んでいたのか?
34. 花貝子
 桃実形にして首尾張り出し背鈍白色にして鈍紫色或いは褐色濃淡或いは白色大小点紋花形をなす。両唇の辺少稜立つ。
コモンダカラ コモンダカラとオミナエシダカラ
他では桃子形と云うのに、ここでは桃実形とある。
35. 筆の穂
 桃子形。鼻より唇の辺、背中央まで黒褐色濃淡、取り消し筆の穂に似たり。頭背中央まで白色。思うに海中にて晒されたる者なるべし。大きさ寸前後。
 
タカラガイ類の中成貝、ヒメホシダカラ(?) 摩耗貝、種類は不明。
36. 女郎花
 桃子形。背高く脹れ黄色にして白色細星文かすかにあり、女郎花の○(一事不明)彩に似たり故に名付ける。
5〜6型の混合、中成貝、その中にはウミナシジダカラと思しきものもあり。 ウミナシジダカラ、ヤナギシボリダカラ?
現行の「オミナエシダカラ」は内山(1900)の命名。目八譜とは異なる。