サメダカラ(3)
宮古島の打上貝

真野 進
(2005.01.16.)

初めに
 サメダカラは房総半島から、沖縄諸島まで広く分布している。その棲息数の南北傾斜は、イボダカラほど大きくはなく、南の宮古島の方がいくらか多いと感じる程度である。

材料及び方法

   採集地・・・・・・・・宮古島
   採集日・・・・・・・・2004年5月ー2004年11月
   採集法・・・・・・・・打ち上げ殻
   測定項目・測定法・・・殻長、殻幅、殻高…ノギスにて測定。0.1ミリ未満四捨五入

結果及び考察

 測定結果

個体数
(N)

殻長(L)mm

伸長度(L/W)

扁平度(H/W)

若貝
(Subadult)
%

mean±SD

max

min

mean±SD

mean±SD

103

15.0±2.39

20.4

9.3

1.57±0.073

0.84±0.022

1

殻長(Size)

平均15.0mm、標準偏差2.39、最大20.4mm、最小9.3mmであった。
この値は、三浦半島の個体群に比べ可成り小さい。

伸長度(L/W)

平均1.57、標準偏差0.072、最大1.77、最小1.40であった。この値も、三浦半島群に比べ小さい。

扁平度(H/W)

平均0.84、標準偏差0.022、最大0.89、最小0.79であった。この値は、三浦半島群に比べ大きい。

若貝(Subadult)%

若貝と成熟貝の違いが分かりにくいこともあるが、サンブル中未成熟の若貝の割合は1%であった。

写真

p1
p2

あとがき
 宮古島の群は、三浦半島群に比べ、小さく、丸っこい形状をしています。産地により、これほど大きな差がある種は珍しいと思われます。