ヤナギシボリダカラ(3)
宮古島の打上貝

真野 進
(2004.07.01)

 宮古島でヤナギシボリダカラの打上を多く拾うことが出来たので、計測を行った。
方法    
採集地 宮古島 
採集法 打上貝
測定法・測定項目  

結果及び考察

測定結果

採集日
(Coll. Date)
個体数
(N)
殻高(L)mm
伸張度(L/W)
扁平度(H/W)
Mean
SD
Max
Min
Mean
SD
Mean
SD
'04.5.
140
27.7
5.18
45.4
17.0
1.84
0.071
0.83
0.024
殻長 :
(size)
殻長は、最大45.4mm、最小17.0mm、平均27.7mm、標準偏差5.18であった。
左図の分布を見ると前2報の個体群と同じく、正規分布とは見えず、幾つかの個体群からなるように見える。飛び抜けて大きな個体が出現するこの種の特徴が良く出ている。
伸長度:
(L/W)
伸長度 最小1.69、 最大2.07、平均1.84、標準偏差0.071で、平均値では差がないものの個体によるバラツキが大きかった。
扁平度:
(H/W)
最小0.75、最大0.94、平均0.83、標準偏差0.024であった。
こちらの値も、個体のバラツキが大きかった。
写真 ここでも個体の変異幅は大きく、いわゆる褄黒からそうでないものまで様々なタイプが見られる。両端の着色の有無による分類には無理が有る様だ。
 
あとがき
 宮古島ではヤナギシボリダカラの打上が数多く見つかります。しかし、和歌山でもそうでしたが生体はなかなか見つかりません。小さい貝ならばこれも分かるのですが、大きな個体もあるのに見つからないのが不思議です。