カモンダカラ(5)
御前崎の打上貝

真野 進
(2004.06.16.)

 今回は御前崎で拾った打ち上げ殻について測定した。

方法
採集日 2002年2月-2004年5月
採集地 静岡県・御前崎
採集法 打ち上げ殻
測定法・測定項目

結果及び考察

 測定結果

個体
(N)

殻長(L)mm

伸長度(L/W)

扁平度(H/W)

歯数(Teeth)

Subadult
(%)

Mean

±

SD

Max

Min

Mean

±

SD

Mean

±

SD

内唇(C)

外唇(L)
139

22.9

±

2.63

28.8

15.7

1.46

±

0.067

0.77

±

0.028

15.1

16.1

4

採集個体
 
ここでは両側がよく膨れた個体が多い。
写真

p1

1.サイズ
(Size)
殻長  最大28.8mm、最小15.7mm、平均22.9mm、標準偏差2.63であった。
この値は、三浦半島より大きく、最大今までの中で最大であった。
2.伸長度 
(elongate)
最大1.63、最小1.28、平均1.46、標準偏差0.067であった。
3.扁平度
(depress)
最大0.82、最小0.68、平均0.77、標準偏差0.028であった。
4.歯の数
(teeth)
内唇歯数は、12-19個(平均15.1個)、外唇歯数は、13-20個(平均16.1個)であった。
5.若貝
(subadult)
未成貝は、139個中5個(3.6%)であった。

あとがき
 御前崎では、まだ生体を見ていませんが、海岸からの観察では生息数も多く、生息環境も特殊のように思われます。ここの個体は、中央でプックリとふくらんだものが多く、それが伸張度(L/W)、扁平度(H/W)に影響しているように見えます。このような殻形態の変異が遺伝的なものか、環境のせいかに興味を惹かれます。