カモンダカラ(4)
宮古島の打上貝

真野 進
(2004.05.30.)

 今回は宮古島で拾った打ち上げ殻について測定した。
方法
採集日 2004年5月
採集地 宮古島
採集法 打ち上げ殻
測定法・測定項目

結果及び考察

 測定結果

個体
(N)

殻長(L)mm

伸長度(L/W)

扁平度(H/W)

歯数(Teeth)

Subadult
(%)

Mean

±

SD

Max

Min

Mean

±

SD

Mean

±

SD

内唇(C)

外唇(L)
125

19.6

±

2.80

26.2

13.5

1.47

±

0.072

0.75

±

0.031

14.7

15.6

2

採集個体
 
右の2個は、亜成貝。その左の1個はインドカモンダカラ(helvola argella Melvill 1888)に似て背が白点で覆われた個体。
写真

p1

1.サイズ
(Size)
殻長  最大26.2mm、最小13.5mm、平均19.6mm、標準偏差2.80であった。
この値は、三浦半島と八丈島の中間的大きさであった
2.伸長度 
(elongate)
最大1.63、最小1.33、平均1.47、標準偏差0.072であった。
3.扁平度
(depress)
最大0.81、最小0.68、平均0.75、標準偏差0.031であった。
4.歯の数
(teeth)
内唇歯数は、12-18個(平均14.7個)、外唇歯数は、12-21個(平均15.6個)であった。
5.若貝
(subadult)
未成貝は、125個中2個(1.6%)であった。暖かい海では成長が早く、若貝の期間も短いものと推察される。

あとがき
 カモンダカラも成熟するに従い殻の辺縁に成貝層が沈着し肥厚しますが、三浦、八丈、宮古島の個体群を比べると明らかに南に行く程肥厚が進んでいるようです。しかし、殻長にはこのような傾向は見られませんでした。他の種でも同様ですが殻長の大きさには緯度(水温)よりも生息環境など他の要因がより強く影響するようです。